[オーダーメイドの漢方がん治療]

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【福田 一典】
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[体にやさしい漢方がん治療]
[銀座東京クリニック]


漢方がん治療の根拠

・抗がん剤と黄耆の相乗効果:黄耆はシスプラチンの副作用を軽減し抗腫瘍効果を高める

2006年のJournal of Clinical Oncologyには、進行した非小細胞性肺がんに対して白金製剤(シスプラチンやカルボプラチン)を使用した抗がん剤治療に、黄耆を含む漢方製剤を併用すると、生存率や奏功率が上昇し、副作用が軽減されるというメタ・アナリシスの結果が報告されています。

タイトル:Astragalus-based Chinese herbs and platinum-based chemotherapy for advanced non-small-cell lung cancer: meta-analysis of randomized trials.(進行した非小細胞性肺がんに対する黄耆をベースにした漢方薬と白金製剤をベースにした抗がん剤治療:ランダム化臨床試験のメタ・アナリシス)

出典:J Clin Oncol. 24(3):419-430, 2006
McCulloch M, 他 (University of California, Berkeley School of Public Health, Division of Epidemiology, Berkeley, CA 94720, USA.)

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・漢方薬が抗腫瘍免疫を高める理由
免疫増強作用をもった薬剤や健康食品をいくら大量に摂取しても、栄養状態が悪かったり、組織の血液循環が悪くて新陳代謝が低下しているような体の状況では免疫力は十分に高まりません。体の正常な働きを阻害する要因を除去し、足りない部分を補うために必要な生薬の組み合わせを考えることが漢方治療の基本です。
漢方薬はマクロファージを活性化してTリンパ球のTh1細胞への機能分化を促進すると同時に、栄養障害・悪液質・加齢・ストレスといったTh1細胞への機能分化を阻害する要因を改善することによってがんに対する免疫力を高めることができます

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・植物毒にはがん細胞の増殖を抑えるものがある
 多くの植物は、カビや細菌や昆虫などの外敵から自分を守るため、あるいは動物から食べられないようにするために毒を持っています。このような植物毒の中には、がん細胞の増殖を阻害するものがあり、世界中で植物から抗がん物質を見つけ出す研究が行なわれています。現在使用されている抗がん剤の中にも、植物から見つかったものが数多くあります。
 植物に含まれる
アルカロイドなどの成分の中には、細胞の働きを阻害したり、様々な生理活性を持ったものが数多く存在します。これらの成分は毒薬にもなりますが、上手に利用すると医薬品にもなります。西洋医学では、分離した活性成分を医薬品として利用していますが、漢方治療では毒を持った植物そのものを利用しています。がんの漢方治療では、このような植物毒を、がん細胞の増殖を抑える目的で利用しています。

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・天然薬の複合効果で効き目を高める漢方
再現性と効率を重んじる近代西洋医学では、作用が強く効果が確実な単一な化合物を求める方向で薬の開発が行われてきました。一方、漢方では、複数の天然薬を組み合わせることによって、薬効を高める方法を求めてきました。
漢方治療では、病気の状態に合わせて複数の薬草(生薬)が組み合わせて薬が作られます。漢方薬が体にやさしく、体力や免疫力や治癒力を高めることができる理由は、天然薬の複合効果によって、効果をより高め、かつ副作用をより少なくする方法を追求してきたからです。

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・臨床試験で証明された半枝蓮(はんしれん)の抗がん作用
半枝蓮 (はんしれん)は学名をScutellaria barbataと言う中国各地や台湾、韓国などに分布するシソ科の植物です。中国の民間療法として外傷・化膿性疾患・各種感染症やがんなどの治療に使用されています。
半枝蓮には、がん細胞の増殖抑制作用、アポトーシス(プログラム細胞死)誘導作用、抗変異原性作用、抗炎症作用、発がん過程を抑制する抗プロモーター作用などが報告されています。
さらに最近は、人間での臨床試験も実施されるようになりました。米国では
進行乳がん患者に対する半枝蓮の効果が検討され、有効性を示唆する結果が得られています

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・フラボノイドは大腸がん手術後の再発を予防する
フラボノイドは植物に含まれる色素成分の総称で、抗酸化作用、抗炎症作用、がん細胞の増殖抑制作用など様々な抗がん作用が報告されています。
漢方薬に使われる生薬には多くのフラボノイドが含まれており、漢方薬の抗がん作用に関与しています。フラボノイドが大腸がんの手術後の再発予防に有効であることを示す臨床試験の結果が報告されています。

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・漢方治療はがん患者の延命に寄与できる
『Can Kampo therapy prolong the life of cancer patients?』というタイトルの論文が発表されています。日本語に直訳すると『漢方治療はがん患者の生存期間を延ばすことができるか』という意味です。
著者は徳島大学医学部の竹川佳宏教授のグループで、
子宮頚がんの放射線治療に漢方治療を併用すると延命効果があるという結果を報告しています。その論文の内容を紹介します。

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