銀座東京クリニックの『免疫力を高める漢方煎じ薬』

免疫増強作用をもった薬剤や健康食品をいくら大量に使っても、血液循環や胃腸の状態が良好でないと免疫力は十分に高まりません。
免疫細胞を活性化する薬草だけでなく、胃腸の状態を良くして消化吸収機能を高める薬草、全身の血液循環を良くして組織の新陳代謝や諸臓器の機能を高める薬草を組み合わせることにより、免疫力や自然治癒力を十分に高めることができます。
免疫力を高める成分としてキノコに含まれる多糖類のベータ・グルカンが有名ですが、サポニンや精油成分にも免疫増強効果が報告されています。ベータ・グルカンだけでなく、サポニンや精油成分を組み合わせることによって免疫増強効果を相乗的に高めることができます。

銀座東京クリニックでは、免疫力を高めるために効果的な以下の12種類の生薬を組み合わせた煎じ薬をパック詰めして処方しています。

田七人参(でんしちにんじん)
ウコギ科のサンシチニンジン(Panax notoginseng)の根で高麗人参の仲間です。古来より「金不換(きんふかん)」とも呼ばれ、金にも換えられないほど価値が高い薬草として珍重されてきました。
滋養強壮作用や免疫増強作用や様々な臓器の働きを促進する作用が知られています。肝臓や心臓を保護し、血液循環を良くするので肝臓疾患や虚血性心疾患や高血圧に使用されています。
黄耆(おうぎ)
マメ科のキバナオウギおよびナイモウオウギの根です。
免疫力増強作用や強壮作用があり、病気全般に対する抵抗力を高める効果があります。
皮膚の新陳代謝や血液循環を促進し、傷の治りを促進する効果があります。
霊芝(れいし)
霊芝はサルノコシカケ科のマンネンタケの子実体です。
免疫増強作用をもつベータ・グルカンを多く含みます。
滋補強壮・免疫力増強・抗がん作用・肝臓保護作用・白血球増加作用・鎮咳・去痰などの広範な薬理作用が報告されています。
梅寄生(ばいきせい)
ブナなカシなどの広葉樹に寄生するサルノコシカケ科のキノコの一種のコフキサルノコシカケの子実体です。樹木の幹から直接傘だけの子実体をつけ、表面に薄くココアの粉のような胞子がついているため、「粉吹き猿の腰掛け」という名があります。日本の民間薬として古くから利用され、免疫力増強・抗がん作用が認められています。
チャーガ(カバノアナタケ)
白樺に寄生するキノコで、和名はカバノアナタケです。
胃腸の状態を良くし、抵抗力を高める効果が知られ、ロシアや東欧地域において、民間療法として健康維持のための健康茶として古くから飲まれています。
免疫力を高めるベータグルカンなどの多糖類の他、白樺の樹液に含まれるミネラルやサポニンなどを濃縮して含み、白樺樹皮に含まれる抗がん成分として知られているベツリン酸を人体が吸収しやすい形で濃縮して含んでいます。
茯苓(ぶくりょう)
松の根に寄生するサルノコシカケ科のマツホドの外層を除いた菌核です。
消化吸収機能を高めます。
多糖体成分には免疫増強効果が報告されています。

当帰(とうき)  
セリ科のトウキ又はその他近縁植物の根です。
血管拡張・血行促進により身体を温めます。冷え、貧血、体力低下、皮膚の乾燥、生理不順、更年期障害など女性の体調不良を改善する効果があります。
多糖体成分に免疫賦活作用・抗腫瘍効果が認められています。皮膚の傷の治りを促進する効果があります。

枸杞子(くこし) 
ナス科のクコの成熟果実です。
疲労回復や老化防止の効果があり、昔から不老長寿の民間薬として利用されています。各種ビタミンを含み栄養価が高く、強い抗酸化作用も注目されています。
視力の低下、足腰の倦怠感、性機能障害にも効果があります。
大棗(たいそう)
クロウメモドキ科のナツメまたはその他の近縁植物の果実です。
胃腸虚弱な人の食欲不振・元気がない・疲れやすいなどの症状に用います。  
陳皮(ちんぴ)
ミカン科ウンシュウミカンの果皮です。
胃液分泌や腸管運動を促進し、食欲を増進し吐き気を止め、いわゆる芳香性苦味健胃薬として知られています。フラボノイド類を豊富に含み、抗炎症・抗アレルギー・血行改善の効果があります。
生姜(しょうきょう)
ショウガ科ショウガの根茎です。
食欲を高め、吐き気を止め、体を温める効果があります。

甘草(かんぞう)
マメ科のウラルカンゾウの根です。
ステロイドホルモン様作用・抗アレルギー作用・抗消化性潰瘍作用・免疫賦活作用・抗腫瘍作用・抗変異原抑制作用・抗ウイルス作用など多彩な作用を持っています。
他の薬の薬性を調和させ、薬効が過剰にならないように緩和させ、副作用の軽減を図る目的や、味をよくする矯味薬としても使用されます。

1パック(約110ml)中には、田七人参3g、黄耆5g、霊芝3g、梅寄生3g、チャーガ3g、茯苓3g、当帰3g、枸杞子3g、大棗3g、陳皮1g、生姜1g、甘草1gを煎じた抽出エキスが含まれています。

1日に1〜2パックを食前か食間に分けて服用します。
飲みにくいときはお湯か水で薄めて服用します。

1パックが500円(税込み)です。注文ごとに作成するため、20パック以上からの注文になります。

代金引換の宅急便でお送りしますので、送料・代引き手数料(住所によって異なりますが、1000円前後になります)が加算されます。30パック以上の場合は送料・代引き手数料は当方負担です。

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漢方薬とCOX-2阻害剤を併用した免疫増強法:
免疫力を高める漢方薬とCOX-2阻害剤(セレコックス)を併用すると、がんに対する免疫力を相乗的に高めることができます。(詳しくはこちらへ
漢方薬+COX-2阻害剤(celecoxib)+メラトニン+IP-6 & Inositol(IP-6イノセル)を併用した抗腫瘍免疫力の増強法:
ナチュラルキラー細胞とT細胞の活性化と、がん細胞に対する免疫寛容状態の改善を目標にした治療法です。(詳しくはこちらへ

【漢方煎じ薬のパック詰めとは】

1.漢方薬を大型の釜で煎じて、煎じ薬をアルミニウム・パックに詰めます。
2.
高温の状態でパック詰めして密閉するので、長期間(30日間以上)室温で保存しても、腐ったり品質が劣化することはありません。(冷蔵保存すれば数カ月の保存も可能です)
3.
一度に煎じるので、品質のムラがありません。



 
パック内の煎じ液は長期保存可能

漢方薬は煎じ薬で服用するのが最も効果を発揮します。しかし、漢方薬を煎じるのは手間がかかり、煎じるときの匂いが問題になることもあります。この欠点を解決するのが「煎じ薬のレトルトパック詰め」です。

漢方薬は免疫細胞を活性化すると同時に、免疫力が高まる体の状態に調整する:

生薬に含まれるβグルカンやサポニンや精油成分の組み合わせによって、漢方薬の免疫増強効果を相乗的に高めることができます。
βグルカンの豊富な霊芝(れいし)・梅寄生(ばいきせい)・茯苓(ぶくりょう)・猪苓(ちょれい)、サポニンの豊富な高麗人参(こうらいにんじん)・田七人参(でんしちにんじん)・党参(とうじん)・黄耆(おうぎ)、精油成分の豊富な当帰(とうき)・川きゅう(せんきゅう)・鬱金(うこん)・莪朮(がじゅつ)などを組み合わせると、免疫増強効果を相乗的に高めることができます。
これらを組み合わせることは、免疫細胞の活性化だけでなく、胃腸の状態を良くし、組織の血液循環を良くすることによって、免疫力が高まりやすい体の状態に整えます。
漢方薬は煎じ薬で、その処方はがんの進行度や治療の状況や症状などに応じて、オーダーメイドに処方を決めます。



漢方薬のアジュバント効果:

アジュバント (Adjuvant) とは、ラテン語の adjuvare(助ける)に由来し、医学領域では「効果を高める(増強する)」という意味で免疫学やがん治療の領域で使用される用語です。
マウスに蛋白抗原で免疫するとき、蛋白抗原だけを投与しても弱い免疫反応しか起こりませんが、蛋白抗原に少し細菌の菌体成分を混ぜると免疫反応が強く起こる現象が昔から知られており、このような免疫附活剤(アジュバント)のことを「little dirty secret」と呼んでいました。抗原に汚いものを少し混ぜるのが免疫反応を起こすコツということです。
アジュバントは免疫賦活剤や免疫刺激剤などと呼ばれるもので、抗原に対する免疫応答を促進させ、獲得免疫を増強する物質の総称です。その多くは細菌菌体由来の物質ですが、漢方方剤に含まれる多糖類などの高分子画分やサポニンなどにもアジュバンド効果が指摘されています。
がんに対する免疫反応を強く起こすうえでも、アジュバントが重要な役割を果たすと考えられています。
細菌やウイルスなどの微生物が侵入すると、宿主にはない構造を認識し抗原提示がスムーズに行われ、免疫応答は適切に行われます。しかし、がん細胞のように正常細胞にも微量に存在する宿主由来のものを抗原として認識する場合、活性化シグナルはうまく伝達されず、十分に免疫力が上がらないことが多いのが問題です。
そのためがんに対する免疫療法には、アジュバントによって免疫応答の活性化を助ける必要があります。

アジュバントが強い免疫反応を惹起する分子メカニズムはToll様受容体(Toll-like receptor :略してTLR)の発見によって、ここ数年急速に明らかになりました。
TLRは1から11(TLR1からTLR11と呼ばれる)まであり、好中球、マクロファージ、樹状細胞といった自然免疫系(抗原非特異的な初期の免疫反応を司る免疫系)の細胞に主に発現し、種々の微生物の成分を認識し、免疫系を活性化するレセプターとして機能します。
例えば、TLR4はマクロファージに発現し、グラム陰性桿菌の細胞壁にあるリポ多糖(LPS)を認識して、マクロファージを強く活性化します。
TLRを介して菌体成分を認識した自然免疫系の細胞が感染巣で病原微生物の増殖を食い止めている間に、樹状細胞が微生物を取り込んで消化し、蛋白成分由来のペプチドをMHC分子上に提示して、抗原特異的なT細胞を刺激することにより、獲得免疫系(T細胞やB細胞など抗原特異的に反応するリンパ球からなる免疫系)を活性化し、病原微生物が排除されます。
つまり、TLRを介する自然免疫系の活性化が樹状細胞の活性化を介して獲得免疫反応を誘導します
自然免疫 → 樹状細胞 → 獲得免疫という流れがあり、アジュバントによる自然免疫系の活性化が、最終的な抗原の排除に重要です。獲得免疫が有効に働くためには、TLRなどを介した自然免疫の作動が必要です。
キノコに含まれる多糖成分など、Toll様受容体を活性化して自然免疫を高める成分が生薬から見つかっています。

生薬に含まれる免疫増強成分:ベータ・グルカン、サポニン、精油

【キノコに含まれるベータ・グルカン】
免疫力を高める成分としては、キノコに含まれる
ベータ・グルカンなどの多糖体成分が有名です。「免疫力を高めてがんを治す」ような物質を多くの研究者が探してきました。その結果、抗がん活性をもった多糖(抗腫瘍多糖)の存在がキノコなどから発見されました。
多糖体というのはブドウ糖のような単糖がいくつも結びついた高分子物質のことで、その結び付きの違いで作用も異なってきます。
抗腫瘍多糖の代表は(1→3)-ベータ・D-グルカン(以下ベータ・グルカンと略す)という多糖体で、類似の基本構造を有する多種のβ-グルカンが、きのこ類や生薬などから多数みつかっています。
ベータ・グルカンにはマクロファージ・T細胞・ナチュラルキラー(NK)細胞・補体系などの免疫増強にかかわる種々の免疫細胞を活性化する作用が証明されています
腸の粘膜には特殊なリンパ球が存在し、腸管壁での免疫応答(腸管免疫)が全身免疫に影響しています。高分子量のベータ・グルカンは消化管からは吸収しにくいので、腸管免疫を介した免疫増強作用の可能性が示唆されています。
ベータ・グルカンはサルノコシカケ科のキノコの仲間に多くふくまれています。漢方薬に使われる生薬としては、
霊芝(サルノコシカケ科のマンネンタケの一種)、猪苓(サルノコシカケ科のチョレイマイタケの菌核)、茯苓(サルノコシカケ科のマツホドの菌核)、梅寄生(サルノコシカケ科のコフキサルノコシカケの子実体)などがあります。
鹿角霊芝(ロッカクレイシ)は霊芝の仲間ですが、ベータ・グルカンの量が通常の霊芝や他のキノコ類よりも多いと言われています。

【サポニンの免疫増強作用】
サポニン(saponin)の名前は泡を意味する「シャボン(サボン)」に由来します。サポニンは多くの植物に含まれる成分で、水に混ぜて振ると石けんのように持続性の泡を生ずる化合物群に付けられた名称です。サポニンには免疫増強作用を含め様々な効能があることが報告されています。
柴胡(サイコ)に含まれるサイコサポニンには肝障害改善作用・抗炎症作用・抗アレルギー作用、インターフェロン産生を高めて免疫力を高める効果が報告されています。
高麗人参田七人参に含まれるサポニンも、マクロファージの貪食能を高め、リンパ球を活性化して細胞性免疫や抗体産生を高めることが報告されています。多くの動物実験で、ワクチンなどで免疫するときに、高麗人参を経口摂取させると、抗原に対する抗体の産生が高まる結果が得られています。人体での臨床試験でも、高麗人参の水溶性エキス100mgを1日2回、8週間摂取すると、好中球の貪食能が著明に高まることが明らかになっています。高麗人参に含まれるニンジンサポニンは、免疫増強作用に加えて、滋養強壮作用や、精神・神経系や内分泌系に対する作用など多様な生理作用が報告されています。
黄耆(オウギ)に含まれる様々なトリテルペンサポニンは免疫力を高める作用があることが知られています。マクロファージやリンパ球を活性化して、細胞性免疫や抗体産生を高める効果があります。オウギを服用すると鼻粘膜のIgAやIgGの分泌を高めることが報告されています。インターフェロンやインターロイキン-2の産生を高め、がん細胞に対する免疫力を高めます。
このように多くの研究で、
サポニンにはインターロイキンやインターフェロンといったサイトカインの産生を高める作用があることが報告されています
サイトカインとはリンパ球や炎症細胞などから分泌される蛋白質で、細胞の増殖、分化、細胞死などの情報を伝達し、免疫や炎症や創傷治癒など様々な生理機能の調節を担っています。サイトカインは細胞表面の膜上にある受容体に結合することによって、受容体に特有の細胞内シグナル伝達の引き金となり、極めて低濃度で生理活性を示します。白血球が分泌し免疫系の調節を行なうインターロイキン、ウイルス増殖阻止や細胞増殖抑制の働きをもつインターフェロン、様々な種類の細胞増殖因子など、数百種類のサイトカインが知られています。
つまり、生薬に含まれるサポニンは免疫細胞からのサイトカインの産生を高めることによって、細胞性免疫や抗体産生を活性化し免疫力を高めます。免疫力を高める生薬の代表である高麗人参や黄耆の免疫増強作用もサポニンの関与を大きいと考えられています。

【精油の免疫増強作用】
精油(せいゆ)は植物に含まれる揮発性の芳香物質です。香りの成分で、その種類によって、食欲を高める効果、血液循環を良くする効果、気の巡りを良くする効果など様々な薬効が知られています。免疫力を高める効果も報告されています。
煎じ薬をインスタントーコーヒーのようにスプレードライ法で粉末にする過程では、水と一緒に精油成分も揮発して無くなります。これが、漢方薬のエキス粉末製剤が煎じ薬よりも効果が落ちる理由です。

免疫増強を目的とした健康食品やサプリメントではベータ・グルカンを主体にしたものがほとんどです。しかし、ベータ・グルカンで免疫細胞を刺激するだけでは十分な効果が得られません。
漢方治療は胃腸の状態を良くして栄養状態を良くし、組織の血液循環や新陳代謝を高めて免疫細胞が活性化しやすい状態にします。
免疫増強作用を有するベータ・グルカンとサポニンと精油成分の相乗効果を利用すると、漢方薬の免疫増強効果をさらに高めることができます。

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